春になったと思ったら、いきなり夏日です。トライアルGP日本大会はちょっとしか暑くなくて、よかったよかった。

FIMが採点判定機器をテスト

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かねてより、FIMが進めている採点の機械化のテストが、世界選手権最終戦が開催されたベルギーのスパ・フランコルシャンで、試合明けの月曜日におこなわれた。

このテストは、ときどき行われていて、知る限りは2年前のイタリアでのデ・ナシオンでドギー・ランプキンがおこなったが、今回は判定機器も増えて、ランプキン、ラガ、ボウ、黒山、野崎のマシンに装着された。


この判定機器は停止5点のノーストップルールを念頭に置いたもので、1.5秒停止したりバックするとブザーが鳴り響いて5点を宣告する。

センサーマシン

センサーは前輪のアクスル部分、通常スピードメーターのとりだしギヤがあるあたりに装着されていて、今回はフロントフォークに配線をはわせてハンドル部分に判定機器を装着していた。

判定機器を用意した技術者側はそこそこ自信あり気な表情だったが、ライダーにはまだまだ不評。ラガは、さっそくダニエルの最中にときどきフロントタイヤを接地させ、フロントタイヤを止めずにマシンを停止したりバックしたりする技を編み出していたが、逆にウイリー状態で前進している最中にフロントブレーキをかけてしまい、1.5秒経過してしまうと5点になってしまう。

この判定機器の採用は、停止5点のノーストップルール採用が前提となっているようだが、テスト中にもボウとランプキンの機器が作動しなくなった。機器が壊れた場合の採点はどうなるのかなどという運用面の問題も含めて、まだまだトライは続きそうだ。

それにしても、採点を機械にまかせるのはある意味理想だが、そこになんの意味があるのか、停止1点のノーストップルールを採用したときにはオブザーバーとライダーの見解の相違による衝突が耐えなかったが、ここ1〜2年はオブザーバーとの無用な衝突はかなり減っている。このままでいいじゃないかという意見がある一方、世界選手権に参戦するライダーが減少しているから、もう少し参加層を広げるには、ノーストップルールを採用して、誰でも走れるセクションにするのがよいのだとするFIM上層部の意見には、首をかしげるむきも多い。

さて、この判定機器の行く末、FIM世界選手権の行く末は、どうなっていくだろうか?