春になったと思ったら、いきなり夏日です。トライアルGP日本大会はちょっとしか暑くなくて、よかったよかった。

第29回イーハトーブトライアル

ネリのスタート

 8月の最後の週末、今年もイーハトーブトライアルが開催された。
 初回イーハトーブ2日間トライアルが開催されたのは1976年。今回は29回目ということになる。今年は2日間の「クラシック」、初級者クラスの「ネリ(土曜日開催)」、「ブドリ(ネリと同じコースとセクション)」、日曜日の変則2ラップ制の新設クラス「サンムトリ」。4クラスでトータル380名(のべ)が参加した。
 ちょうど、台風13号が本州に上陸した直後で、その影響が心配されたが、台風は金曜日に三陸沖にそれていき、大会当日はおおむね良い天気。日曜日には一時雨も降ったが、これもある意味、トライアルらしいお天気ではあった。無事故記録を伸ばして大きなトラブルもなく、来年はいよいよ30回大会を迎えることになる。

沢を走る

 イーハトーブトライアルといえば、北緯40度線をペースに七時雨山荘から太平洋の普代村黒崎荘までを2日間で往復するものが有名だが、今年はこの2日間のクラスが「クラシック」のみとなり、ほかの3クラスはいずれも安比高原をスタート&ゴールとする。難易度の高さはネリ以外はほとんど同じ。今年は「ネリ」と「ブドリ」は同じコースと同じセクションを用いる(セクションはマーカー規制)ので、今年の「ブドリ」は例年より少しやさしめ。反面「ネリ」はコースもセクションも、少々きつめとなっていた。
 イーハトーブの地、岩手のこのあたりは、なんとも素晴らしいトライアルフィールドが広がっている。いまどき、楽しいトライアルは庭先の人工セクションでも可能だけれど、トライアル本来の自然の中を走る楽しみは、やはりこういうロケーションの中でこそ広がっていく。
 「ネリ」と「ブドリ」が同じ日に開催となった土曜日は、総勢250名もの仲間たちが岩手の自然を楽しんだ。その素晴らしいロケーションは、あいかわらず。むしろ、実行団の細かい努力によって、お楽しみのエリアはひろがっている。

安比にて

 イーハトーブはツーリングトライアルの大ブランドとなっているけど、すでにトライアルという枠を越え、イーハトーブというモータースポーツとして、これからも岩手の夏の終わりを告げていくにちがいない。