春になったと思ったら、いきなり夏日です。トライアルGP日本大会はちょっとしか暑くなくて、よかったよかった。

イリス・クラマー、チャンピオン!

 女子世界選手権は、9月28日マン島で最終戦が開催された。
 ここでたいへんな逆転劇。圧倒的優位を保っていたライア・サンツが1ラップ目に5点をひとつとり、これを最後までとりかえせず、イリス・クラマーが優勝。世界タイトルもイリスのものとなった。


 第1戦は男子世界選手権チェコ大会の前日に開催された。本来、今シーズンは全3戦が開催されるはずの女子世界選手権だったが、第2戦ベルギー大会が中止となって、全2戦での開催。これが、明暗を分ける伏線となった。
 イリスは今シーズンからスコルパに乗り換えている。対してライアは女子の中では無敵を誇り、ベータ時代から連戦連勝。タイトルを譲ったこともなければ個々の試合でまけたこともない。
 ただ、ライアが戦うには今の女子大会のセクションは簡単すぎて、ときおり油断して喫する5点があるのが、ライバルとすればつけこむすきだったのだが、それがこんなかたちで現実のものとなるとは、競技の世界はなにがあるかわからない。
 ライアは昨年、7年連続し世界チャンピオンの偉業を達成して、今年は男女の差はあれど、ドギー・ランプキンの記録を破って8年連続世界チャンピオンとなるはずだった。そしてまずチェコ大会で優勝、ところがイギリス大会(マン島)で2位となったため、チェコで2位、イギリスで優勝のイリスとは同点。あとの試合で高得点をマークしたものがランキングで上位につけるという規則で、イリスの世界チャンピオンが決定したわけだ。
 ライアの出現によって世界チャンピオンを奪われて以来、万年2位のお姉さん役を演じてきたイリスだが、マシンの乗り換えとともに、勝負への執念を見せつけることになった。
 おめでとう、イリス!