春になったと思ったら、いきなり夏日です。トライアルGP日本大会はちょっとしか暑くなくて、よかったよかった。

シェルコのアダム・ラガ、誕生

トライアルGPの最年長大ベテラン、アダム・ラガが、シェルコのナンバーワンライダーになる。

2023年までTRRSが創設されてからずっとTRRSのナンバーワンを務めてきたラガだが、2023年シーズンオフにTRRSとの関係が解消されたことが発表され、ラガ本人は現役続行の意思を示していたが、その去就は明らかにならないままだった。

そして1月8日、シェルコからラガがオフィシャルライダーとして任についたとの正式アナウンスが発表になった。

シェルコとサインするラガ

調印に立ち会っているのはマーク・テシエ。シェルコ創設以来の社長で、シェルコ以前はスコルパも創設した敬意を持つ根っからのトライアル人。実務は息子のトーマ氏に譲っているということだが、トライアルレジェンドの進退を担う現場に、この人以上に似合う人もちょっといない。

それにしても、42歳になってなお、新たな挑戦を始めようというラガのモチベーションはすごい。

ラガの2023年トライアルGPランキングは5位。2004年にランキング3位になってから2022年まで、途中2回の世界チャンピオンをはさんで、19年間にわたってランキングのトップ3を維持するという強さを記録している。2023年のランキング5位も、途中腕の手術のために1戦を欠場しての結果だから、もし欠場がなければ、2023年もガブリエル・マルセリとのランキング3位争いをしていたのではないかと思われる。

もっとも、シーズン中に手術をしなければいけないほど、身体的においつめられているということでもあり、それをおしてこの成績を残しているのだから、ひたすらすごい。このところ、トライアルGPでのシェルコの活躍はいまひとつの状況が続いていたが、ラガの加入によりその戦況がどう変化するか、おそらく最後のトライアルキャリアとなるだろうラガがどんな活躍を見せるか、2024年が楽しみになってきた。

シェルコ重鎮とラガ