世界選手権の開幕戦スペイン大会のパドックで、ベータ4ストロークに乗ることができた。
乗せてもらったのは一般のお客さんが購入したものだということで、シロウトに乗りやすいようにセッティングされたものだということだった。
パスケットのマシンはもうちょっとコンペティション向けにセッティングされている様子。とりあえずスタンダードの4Tは、とってものりやすくてスムーズで、ふつうに素晴らしい特性を持っていた。
ヨーロッパでは、もうデリバリーが始まっているということだ。
キックは軽い。始動性も良好。とりあえず軽くけっ飛ばせばエンジンに火がはいる感じ。
アクセルをあおってみると、ピックアップは良好。まず、排気音がとっても静か。だからパワフルという感じはしないが、一発一発の爆発はしっかりしていて、小気味はいい。
ベータのイギリスインポーターのジョン・ランプキンによると、車重は2ストロークモデルより1.5kgくらい重いくらいじゃないかということだが、乗った感じは重さをあまり感じない。低速のピックアップがいいせいと、2ストロークよりエンジンの重心位置が少し高いせいかもしれない。
平らなパドックを行き来した限りでは、ピックアップなどはまったくスムーズ。全体に、滑らかによく働くエンジンという感じがする。力強いモンテッサ、とにかく回るスコルパに対し、ベータの4ストロークは、いろんな意味で「ふつう」。
イギリスでのお値段は、ペータ2ストロークとモンテッサ4ストロークの中間あたりに設定したということで、意外にコストを抑えてきた。「日本にはまだ届いてないの?」とジョンに聞かれてしまった。日本でもこのマシンに乗れる日は、そう遠くなさそうだ。