4月1日世界選手権開幕

練習中のボウ、藤波、ダビル、毅士、ラガ

　アウトドア世界選手権開幕戦はスペイン大会。会場はスペイン南西部、グラナダの北マンチャ・レアル。見渡す限りオリーブ畑の中に滑りやすい岩々が点在している。
　2007年は、ここ数年になかった活気に満ちている。参加ライダーが増えたためと、4ストロークに乗るライダーが増えて、パドックや練習場にもなんとなく新鮮な空気が流れている。
　日本からの参加は藤波貴久（レプソル・モンテッサ・HRC）と小川毅士（FUTURE TRIAL RACING）のふたり。イギリス、フランス、イタリアを中心に、スペイン以外の国からも参加も増えた。日本人ライダーが少なくなってしまったのが寂しいところ。

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世界選手権も、すっかり4ストロークが多数派になった。
左からベータ（J・パスケット）、シェルコ（D・オリベラス）、スコルパ（M・フレイシャ）

　練習でひときわ元気よく上手なのがトニー・ボウ。アウトドアでもチャンピオン有力候補、の声も出てきた。
藤波貴久も悪くはないけど、チャンピオンになった頃からの藤波は練習ではそれほど絶好調ではなく見えるので、こんなものか。むしろ、これまで練習で目立っていたアダム・ラガやアルベルト・カベスタニーが、ボウの陰に隠れて普通に見えてきた。今年は、きっとおもしろいシーズンになる。
　新しいシーズンになって、開けてみなければわからない体制も見えてきた。
　ダニエル・オリベラス、クリストフ・ブルオンはシェルコ4ストロークに乗る。オリベラスはなかなかいい感じで走っている。
　マルク・フレイシャとスコルパ4ストロークの相性も悪くなさそう。加速ポンプつきデロルトキャブを使っている様子。
　ジョルディ・パスケットは予定通りベータ4ストロークを走らせる。まだまだテスト中みたいだが、この人もふつうの人とちがううまさを発揮するからあなどれない。マインダーはマルセル・ジュストリボがついている。
　TRWに移って4ストローク乗りとなったジェイムス・ダビルもなかなかうまい。去年ダビルのマインダーを務めていたミケーレ・ボシがタデウス・ブラズシアクについている。
　イタリアのダニエレ・マウリノもベータに乗りかえた。

　世界選手権参加ライダーは23名、ジュニアは24名、ユースは26名と、FIMの政策がようやく功を奏し、トータルで72名の多くを数えた（渋滞が心配されるところでもあるが）。