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トライアルは、はじめた人の多くが、長くずっと楽しんでいます。だからきっと、とってもおもしろいモータースポーツなのです。一番年長の方では、なんと80歳になってもトライアルを楽しまれています。誇張ではなくて、一生続けられるモータースポーツです。
それでも、けっして簡単にはじめられるスポーツともいえません。少なくとも「トライアル、おもしろそうだなぁ、どうしようかなぁ」と思っている人には、なにから手をつけていいのか、さっぱりわからないにちがいありません。
というわけで、自然山通信的「トライアルを始めましょう」講座です。トライアルを始めたいけどどうしたらいいのかわからないという人のためのトライアル入門ガイドです。
ここに紹介した方法以外にも、もっといい入門方法があるかもしれませんが、ひとつの目安として、ご活用ください。
いつか、トライアルの現場で、お会いできることを楽しみにしています。
● 2005年01月09日
トライアルとは、オートバイの操縦技術そのものを競うモータースポーツです。
ロードレースでもモトクロスでも、ライダーは適確にオートバイをコントロールしています。だけど勝負は、オートバイのコントロール技術を使ったその結果の、スピードで決まります。トライアルでは、コントロール技術がこのスポーツの主役なのです。トライアルが、あらゆるモータースポーツの基礎という言われ方をすることがありますが、オートバイのコントロール技術を徹底的に要求されるゆえに、技術的に基本から高度なところまで、学ぶことができるからです。
一方、トライアルはとてもむずかしいという概念があります。トライアルがオートバイの基礎である割には、トライアルはむずかしくて、オートバイ初心者にはすぐにはとけこめないところがあるのも事実です。
初心者にすれば、ロードレースやモトクロスをかじるだけなら、たいていのコースは、自分のペースでそれなりに走れちゃいます。トップライダーが1分で回るところを10分かかったとしても、同じところを走ることが可能です。ところがトライアルでは、トップライダーと同じところなどまったく不可能。そればかりか、ごく初級といわれている簡単そうなところでも、トライアル技術を基礎からひとつひとつ身につけていかないと、歯が立たないことがよくあります。
トライアルというと、競技としてのモータースポーツを意味することが多いのが現実ですが、広い意味のトライアルは、オートバイのコントロールを意識するということ、そのものではないかと考えます。なんとなく走らせていたオートバイ、その操縦方法についてじっくり研究し訓練してみようと思う気持ちが、トライアルライディングの第一歩だと思います。
さぁ、今この瞬間から、あなたのトライアルは、始まります。
● 2005年01月10日 | トラックバック (0)
トライアルをするなら、トライアルマシンが必要です。ここでは、あえてそう言い切ってしまうことにします。
今持っているオフロードマシンでトライアルできないかと考えている人もいるかもしれませんが、トライアルの訓練をするのに、オフロードマシンは、あんまりお勧めできません。初歩の初歩ならもちろん充分楽しむことができますが、ちょっと上達してその先へ進もうと思えば、マシンが重たくて大きいので、なかなか上達しないし、けがも心配です。
ただし、オフロードマシンでオフロードに走り慣れておくことは、トライアルをはじめるうえでもけっして遠回りではありません。トライアルといっても、まったく特殊なことをするわけではなく、基本通りにオートバイを走らせるだけですから、いわゆるトライアル訓練らしい練習をする前に、オフロードを走るのに慣れておくのは、たいへんに意味があることです。
オフロードマシンで上手にトライアルを楽しむ人はたくさんいますが、そういった人は、ほとんどみなトライアル経験がある人たちです。上手な人のまねをすると痛い思いをするのはどんなスポーツにも共通ですが、オフロードマシンでのトライアルはその傾向も顕著ですから、ご注意ください。オフロードマシンのトライアルについては、お勧めできる環境ができたらあらためて紹介します。
で、トライアルマシンですが、予算の許す限り新しい、程度のいいものを見つけてください。修理の手間もないですし、各部の動きもしっかりしているという点で新車が一番いいのですが、トライアルマシンは季節もので、あたたかいシーズンになると、在庫がなくなっていることも少なくありません。
そこで、価格的にも中古マシンを手に入れるという選択が多くなると思います。上手な人、選手権を戦っている人はシーズンが新しくなる時にマシンを新しく切り替えますから、毎年11月ごろから2月ごろまでは、市場に中古車が多く出る季節です。この季節をはずすと、中古車のタマも少なくなります。
中古マシンの情報は、仲間の情報網を利用するか、自然山通信の売買欄などを参照します。個人売買だと流通価格は安めですが、信頼のおけるショップを通じて購入すれば、マシンのコンディションも安定しているし、その後の維持にも相談に乗っていただけると思います。 値段が魅力(安いという意味)でも、あまり古くて程度の悪いマシンは、乗るよりも修理するのに忙しくて上達が遅くなるだけじゃなく、修理費もかさみ結局高い買い物になったという事例が多くあります。もちろん、古くてもきちんと整備されたマシンは、充分に一線級のポテンシャルを発揮する、素晴らしいトライアル練習マシンとして機能してくれるはずです。
日本のメーカーは、2006年現在トライアルマシンを作っていません。ホンダのマークのあるマシンはスペインのモンテッサと同じで、日本の設計ですがスペインで作られています。一部の全日本トップライダーが乗っているヤマハは、フランス製のスコルパというマシンそのものです。モンテッサのエンジンは日本製(2005年現在)、スコルパのエンジンはヤマハ製ですが、マシン全体の組みあげは、ヨーロッパの工場で行われています。
これからトライアルを始める方は、日本製以外のマシンに違和感を感じるかもしれません。確かに、日本製品の常識では考えられない設計がされていることもあります。しかし機械に詳しい方も詳しくない方も、多くの方がすでに外国製トライアルマシンでトライアルを楽しんでいます。トライアルを始めるとともに、外国製マシンとのつきあいも、検討してみてください。
● 2005年01月11日
昔は、トライアルマシンとほかのジャンルのオートバイとは、そんなに特別ちがうスタイルをしていませんでした。でも今は、性能がどんどんあがってきて、スタイルもトライアルマシンならではのものになっています。
ほまずシートがないこと。ハンドルがまっすぐで広いこと。細かく見れば、チェンジペダルに足が届かないことなども特殊です。タイヤとエンジンは、これでもかというほどの低速でのグリップ力を発揮します。
日本製がほとんどないので、みんな輸入車ばかりで、すこし高価なのと、ふだんの足に使えないというところが残念。つまりは、競技用のスペシャルマシンなのです。
シートがないのは、スポーツの道具として、必要がないからです。マシンを自由にコントロールするため、シートに座らず、フットレストに立ってマシンを操縦します。厚いシートは、ボディアクションをさまたげるので、ついていないのです。反面、シートに座ってどこかに移動する道具としては、使いにくいものになっています。
広いハンドルバーは、荒れた路面を安定して走れるように、押さえやすい幅になっています。ライダーの好みにより、左右幅は750mm〜820mmとなっています。
タイヤは、競技では前輪はバイアスタイヤ、後輪はラジアルタイヤを使います。タイヤはゴム質も柔らかく、石などを包み込むようになっています。そして全体も柔らかく、地形に合わせて、変幻自在に形を変えて、グリップ力を生み出しているわけです。
エンジンは、数値上のパワーはたいしたものではありませんし、トライアルマシンでは、もっとも大きくても300cc程度の排気量なので、ほかのカテゴリーのマシンに比べると、パワフルとは言えません。しかしトライアルマシンのパワーは、ごくごく低速、あるいはスピードがまったくゼロのところから一気に発揮されるので、そのパワフルぶりは誰でもトライアルマシンに触れたとたんに感じることができるでしょう。不用意に発進スタートをしようものなら、いきなりロケットのような加速をしますから、要注意でもあります。
足の届かないチェンジペダルは、意地悪をしているわけではありません。フットレストに乗せた足で、簡単に操作ができる位置にチェンジペダルがあると、トライアル走行中に、不用意にチェンジ操作をしてしまうおそれがあります。場合によってはこれはたいへん危険なので、わざわざ遠い位置に設定してあります。トライアルでは、ロードレースやモトクロスのような、ひんぱんなギヤチェンジをおこなわないというのも、このチェンジペダルの位置を実現している理由です。
その他、各部が徹底的に軽量化されていて、スリムですが、これらはトライアル競技に特化した性能の現れです。
● 2005年01月11日
● 2005年01月11日
始めたばかりの人は、大会に出ましょうと誘うと「まだまだ早いです」と尻込みします。にはとってもむずかしいものです。でも大会は、いろんなことを教えてくれます。
トライアルの右も左もわからないうちは、練習方法もなかなかわかりにくいもの。自己流で練習に精を出すのも悪くないですが、やってることに行き詰まったり、やってることが正しいかどうか自身がなくなったりすることはないでしょうか。自分の身の丈にあった大会に出ることで、自分のレベルを確認することができます。それがトライアル大会に出場する大きな意義です。
実際にセクションを走ることで、自分の弱点や長所が見えてきます。同じような成績で回っているAさんより、自分はここはへたくそでここはじょうず。だったら、へたくそなところを勉強したら、次はAさんには勝てるのではないかという観察ができれば、上達も約束されたようなものといえます。
セクションの作り方も、参考になるかと思います。練習をするにも、なんの練習をしたらいいのかわからない人は多いはず。大会のセクションの作りを覚えておいて、それを練習していけば、自己流で練習を重ねるより、上達ははるかに早いはずです。
どんな大会に出場するかは、充分吟味してください。簡単すぎる大会に出場すると、あまり吸収するものもなく退屈かもしれません。でも、むずかしい大会に出場してしまうと、走っていてぜんぜん楽しくないばかりか、けがをしてしばらく乗れないなんてことにもなりかねません。それなら、一度下のレベルのクラスに出場して、レベルを確認してステップアップした方が、結局早道ということになります。
どんな人がどんな大会に出ればいいかは、実は自然山通信でもなかなか把握はできていません。そういう前提のもと、お迷いの方がいらっしゃれば、ご相談ください。
そして実は、一番大きな意味を持つのが、草大会でお友だちができることです。友だちを作るのが得意な人も得意じゃない人もいるでしょうけど、トライアル大会にはトライアル友だちになれそうな人がいっぱいいます。そういう人たちがいるところに出かけなければ、友だちができるものもできません。友だちからは、いろんな情報(ときどき、大まちがいの情報も含まれますが)が発信されてきます。もちろん、仲間がいれば、トライアル会場はうきうきしたものになっているのは、まちがいありません。
● 2005年01月11日 | トラックバック (0)
おもしろくてむずかしい。それがトライアルってもんだ
これは、バイカーズステーション誌に連載しているものです。パイカーズステーション誌は印刷もきれいなので(もちろん自然山通信とちがってカラー)ぜひ本誌でごらんになってください。
トライアルっていうと、みんな、とってもむずかしいものだと思っている。某BS誌のS編集長も「おれなんてなんにもできないしさ」と逃げ腰でいらっしゃる。でもしかし、トライアルはオートバイライディングの基本であると、どこかで誰かに聞いたことはないだろうか? そのとおり。トライアルは基本だから、トライアルができないのにオートバイに乗ってては、危険があぶない。
それでも、みんなトライアルに手を出さないのは、自分の身の丈にあったトライアルを見つけられないからだ。テレビ(最近は、CS放送で世界選手権や全日本選手権を見ることができる)や雑誌で紹介されるのは、頭の上まで一気に飛んでいくような、腰をぬかさんばかりの達人の技ばかり。あんなもの、誰もがまねできるわけがないし、ましてS編集長にやってもらおうなんて思ってない。デモ「トライアルやりませんか」と誘われると、あんなことさせられちゃうと思っちゃうんですね、みんな。
ところが、3mの断崖絶壁を駆け上がらなくても、平らな地面の上にほんの少し土が盛ってあるだけで、あるいはほんのちょっとの石ころがあるだけで、てきめんにむずかしい。S編集長、なだらかな石ころの山を越えていく右の写真をご覧になって「こんな平和なところだったら、おれでも走れる」とおっしゃった。そうです、S編集長にやっていただきたいのは、まさにこれ。平地に座布団セクションです。でもばかにしちゃいけません。これが意外と、むずかしいのですよ。
● 2007年05月09日
30年前にトライアル遊びをされて、その後ずっと二輪とは遠ざかっていたNさんとメールのやりとりをしました。Nさんはすっかり浦島太郎で、現在のトライアルについて、なんにもご存知ではない。
解説をさせていただいたのですが、自動車雑誌関係の仕事をされているNさんがご存知ないのだから、一般の人にトライアルの現状なんてわかるはずがないよなと思い、Nさんへのお手紙をこちらにも転載です。
● 2007年05月24日
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